シンクに穴を開けて、タイプが異なる蛇口の問題を解決

台所の混合水栓から水漏れしたため、新しい蛇口との交換作業をご依頼いただきました。
お伺いしてみると、写真でもわかるように、水栓がシンクに固定されている根元の部分から漏水していました。
水漏れを起こしたのは、30年程ご利用になられている、「台付きツーホール」と呼ばれる設置穴が2つの混合水栓です。
お客様には、せっかく工事をするなら新築で主流になっている、スタイリッシュな「ワンホール」タイプの蛇口を使ってみたい、というご希望がありました。
いくつかの業者に見積もりをしてもらったそうですが、シンクごと取り替えないといけない、同じツーホールでないと交換できない、と断られていたそうです。
あらためてシンクや給水・給湯管の状態を確認したところ、穴のサイズを調整すれば「ワンホール」の設置も問題ないと判断しました。シンク交換など大掛かりなリフォームは不要です。
こちらの台所には食洗機が設置されていて、水漏れした混合水栓から分岐金具を使って給水していました。そのため蛇口を交換する際には、食洗機への給水を考慮する必要があります。
そこで、TOTOのワンホールキッチン用水栓「GGシリーズ」の中の、食洗機用分岐金具を接続可能なタイプを提案することにしました。
その日は見積書の作成だけです。見積もりは無料なのでお客様にじっくり検討していただくことにしました。
翌日、再びお客様からお電話が入り、正式に工事を行うことになりました。
故障した蛇口を外すとシンクのふちに左右二つの穴が現れますが、今回は再利用せず中央に新たに穴を開けることにしました。不要になった穴は水や物が落ち込まないよう、ステンレスの防水化粧キャップでふさぎます。
穴開けはホールカッターを使って2、3分の作業です。ステンレスの粉が飛ぶため、いつも床に敷く養生シートとは別に、壁も丁寧に養生しました。万が一にも食事に異物が入ったらたいへんですから。
蛇口を設置できたら、分岐金具で食洗機にホースをつなぎました。
効率よく作業を進められたので、水道の元栓を閉めて、お客様が水が使えない時間は30分ほどで済みました。
最後にシンクの回りや収納部分をしっかりと清掃して完成です。