排水管の洗浄方法と普段のお手入れについて解説!
排水管の洗浄方法と普段のお手入れについて解説!
【クラシアン】排水管は日々、生活排水に混じって油や石鹸カスなど様々なものが流れ込んでいます。放っておくと汚れが蓄積して、つまりや臭いといったトラブルにつながることも。日常のお手入れと定期的に行う洗浄作業を組み合わせ、清潔さを保つことが大切です。そこで今回は、排水管が汚れる原因と、普段のお手入れとして「物理的洗浄」「化学的洗浄」の方法をご紹介します。
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クラシアン編集部
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排水管を洗浄したことありますか
排水管は、生活排水を流すものだからこそ清潔を心がけたいものです。食材の油や石鹸カスなど、汚れを呼んでしまうものも多く流すだけに、日頃から気をつけていないと臭気やつまりなどのトラブルも発生します。
排水管が汚れてしまうと、どんなトラブルを引き起こしてしまうのかご紹介します。
排水管を洗浄清掃しないと起こるトラブル
排水管には日々の生活排水が流れ込んでいるため、当然排水管の内部に汚れが付着しています。そのため、必要になるのが定期的な排水管の洗浄です。汚れが蓄積してしまうと、次のようなトラブルが起きることもあります。
排水管のつまり
排水管に汚れが付着すると、そこに毛やホコリが絡まって塊になり、つまることがあります。排水管がつまると排水に時間がかかるようになり、最悪の場合は流れなくなることもあるので注意が必要です。
排水管のつまりは、どの部分で起こっているかで対処法が違い、トラップなど手前の部分であればラバーカップや配管洗浄剤、トラップの分解清掃などで解消しますが、奥でつまりが起こるとワイヤー作業や高圧洗浄での処置、最悪の場合は排水管の改修になる事もあります。
排水管の臭い
排水管から嫌な臭いが発生することもあります。排水管の内部に溜まった脂分や石鹸カスなどに繁殖した雑菌が臭いの主な原因です。
排水管の臭気は、目に見えないだけにどこから漏れているかわかりにくく、放置していると部屋中に充満してしまいます。排水管からの臭気はトラップで防ぐ事ができますが、トラップ以前の部分に汚れが溜まっていたり、トラップ後の部分に隙間などが生じたりすると臭気が発生します。
臭気を防ぐには、排水まわりを清潔にすること、定期的にジャバラホースやトラップのメンテナンスをする事です。
害虫が発生する
排水管のつまりが原因で害虫が外から入ってくるリスクが高まります。排水管につまった汚れがゴキブリやクモなどのエサになるためです。
排水管内にあるトラップが害虫の侵入を防ぐ役割をもっているものの、接続部分の状態によっては害虫の侵入を防げないことがあります。
害虫の侵入や発生を防止するために、排水管の汚れを放置せず、こまめに掃除しましょう。
排水管の配管洗浄ってしたことある?清掃を業者に依頼するメリットと料金相場
洗浄清掃せずにいると排水管内は付着・堆積物で汚れている!
日常生活で普通に水道を使用し、滞りなく排水されている時は、排水管洗浄の必要性を感じることはほとんどありません。ただし、完全につまってしまってからでは大変なトラブルになってしまい、洗浄にかかる時間や手間が増え、難易度も上がります。なるべく排水管内に汚れを溜めないよう、普段から排水には気を配りましょう。
一言で排水管といっても、水まわりの排水管は家のあちこちにあります。それぞれどんな付着物や堆積物で汚れているのか紹介します。
キッチンの排水管
鍋や食器などを洗うキッチンでは、油汚れが排水管に流れ込むと内部で冷えて固まります。そこに食材のカスなどが付着して汚れが塊になり、つまりや悪臭の原因になるわけです。
油汚れを防ぐためには、何より排水口に油を流さないことです。天ぷら油は必ず固めて捨てる、鍋や食器の油汚れは拭き取ってから洗うなど、油の流入を最小限に抑えましょう。また、食材のカスが排水管に流れ込むのを防ぐには、排水口ネットが効果的です。
洗面所・浴室の排水管
洗面所や浴室は石鹸を使って身体や頭を洗い流す場所です。当然、皮脂やアカだけでなく、石鹸カスやクレンジング、整髪料などの油分が排水管に流れ込んでしまい、毛髪などと絡み合うと排水管を塞いでしまいます。
また、気が付かないうちに異物を流し込んでしまうこともあります。たとえば、シャンプーの詰替用容器の切れ端なども流れ込んでいくことがあります。
洗面所や浴室の排水管のトラブルを防ぐには、毛髪や異物を流さないことです。排水口にヘアキャッチャーをつけ、流れ込みを防ぐようにしましょう。ホームセンターや100円均一ショップなどで、自宅の排水口に合うサイズのものを購入できます。
また、皮脂やアカ、石鹸カスなどはどうしても流れ込むので、排水口のこまめな清掃を心がけましょう。
洗濯機の排水管
洗濯機の排水管のトラブルを引き起こす原因は、洗剤カスや衣類などから出た糸くずです。また、洗濯機の排水口は掃除しづらい場所にあることが多く、蓄積したホコリが排水管に流れ込んでしまうこともあります。糸くずフィルターや排水フィルター、また洗濯機周辺もこまめに掃除して、清潔に保ちましょう。
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排水管の洗浄方法
では、実際に排水管をどのようにきれいにしていけばいいのでしょうか?排水管の清掃は、「物理的に汚れを剥離させる方法」と「科学的に溶解させる方法」の大きく二つに分けられます。
物理的に剥離させる排水管洗浄
排水管の中で固まった汚れを落とすには、物理的に汚れを剥離させる方法が効果的です。物理的に汚れを剥離させるには、主に水圧、ラバーカップ、ワイヤー、高圧洗浄機の4つの方法があります。
- 1.水圧で押し流す
排水口にタオルで栓をします。40~50度のぬるま湯を大量に溜めて栓を抜くと、水圧で汚れが流れて排水管の内部が洗浄できます。水圧で一気に押し流すだけなので、ご家庭で簡単にできます。
- 2.ラバーカップを使う
ラバーカップは別名「スッポン」と呼ばれるゴム製のカップです。カップを排水口にかぶせて押し込み、一気に引き抜きます。引き抜くときの吸引力で、つまりを解消することが可能です。15cmほど水が溜まっているとより効果が期待できます。
- 3.ワイヤーでかき落とす
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排水管の掃除用品として、ワイヤーの先端にブラシがついたワイヤーブラシがあります。排水管内部の汚れをかき落とすことができるので便利です。
ワイヤーブラシを回転させながら排水管内に押し込み、出し入れしながら汚れを落とします。ワイヤーを引き抜いてブラシの部分に汚れがついていたら拭き取り、汚れがある程度なくなるまで繰り返します。
ワイヤーブラシはホームセンターなどで数百円~1,000円程度と、比較的安価でお手軽な方法ですが、コツも必要です。不安な場合には、業務用のブラシを持つ業者に清掃を依頼しましょう。
ご自身で洗浄する場合は、排水口や見える範囲ならブラシや水圧で流せますが、奥に原因がある場合はワイヤーや高圧洗浄が必要になります。配管経路によっては、ワイヤーや高圧洗浄が入らず、排水管の途中を切って作業を行う場合もありますので、普段の清掃はご自身で行っても、排水管の奥で起こったトラブルは、修理業者に依頼しましょう。
- 4.高圧洗浄機で洗い流す
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排水口、または家屋の周辺にある排水マスから高圧洗浄機の洗管ホースを差し込んで排水管の内部を洗い流します。ホースの先に付いたノズルから高圧な水が噴射し、排水管のつまりや汚れを洗浄します。
管理の行き届いたマンションの場合、専門業者による高圧洗浄が定期的に行われていますが、一戸建ての場合などは排水管の掃除を怠っていることも多いでしょう。専門業者による排水管の高圧洗浄は、家庭用の高圧洗浄機よりも水圧が高く威力があります。ホースも長く、奥の汚れまで一気に洗い流せるため、定期的に清掃を依頼するとよいでしょう。
排水管の高圧洗浄の詳細については、以下のページもご参照ください。
つまり・ニオイが気になったら排水管の高圧洗浄・排水枡清掃が有効!
排水管を洗浄するための高圧洗浄機は、家庭用の洗浄機と違い、排水管の中を通す特殊な洗管ホースと大型の洗浄機を使用します。
排水管の高圧洗浄をする場合は、衛生器具の取外しなどの付随工事も発生する事がありますので、専門の清掃業者に依頼しましょう。
化学的に溶解させる排水管洗浄
物理的に剥離させる他に、排水管の内部の汚れを化学的に溶解させる洗浄方法もあります。こまめに汚れを溶かして落としておくと、突然のトラブルをある程度防げます。こびりついて固くなった汚れは溶けにくいので、手入れを忘れないように心がけておきましょう。
1.安全でエコな洗浄方法
キッチンの油汚れには重曹が効果的です。重曹はアルカリ性なので油や皮脂などの酸性の汚れに有効で、水垢などのアルカリ性の汚れには酸性のクエン酸が効果的です。
2.市販のパイプクリーナーを活用
市販のパイプクリーナーを排水口に流し入れて、汚れを溶かして落とす方法もあります。最後にぬるま湯をかけて流すと排水管の洗浄に効果的です。ホームセンターやドラッグストアで購入できるので、日頃のお掃除としては手軽な方法といえるでしょう。
パイプクリーナーには、主にキッチンの油汚れにおすすめの「水酸化ナトリウム」系、皮脂や毛髪用の「次亜塩素酸ナトリウム」系、ぬめりを解消する「微生物」系などがあります。成分ごとに得意分野が異なりますので、ラベルに記載された成分を確認して購入しましょう。また、容量・用法もラベルをよく確認して正しく使うことが大切です。
3.業務用の薬剤で強力洗浄
排水管用の薬剤には、ホームセンターなどで購入できるものだけでなく、市販されていない業務用のものがあります。業務用の薬剤はプロが使用するため効果が高いのですが、取り扱いが難しい面もあります。
特に医療用外激毒物に指定されている薬剤は使用に制約がありますので、個人では「毒物及び劇物取締法」に該当しない薬剤を使いましょう。より高い効果を得たい場合には、専門業者に依頼して、業務用の薬剤での清掃を依頼します。
自分で排水管掃除する際の注意点
排水管は定期的な掃除が必要ですが、掃除の方法を間違えてしまうと管を傷つけてしまうことがあります。2つの点に注意しながら掃除しましょう。
熱湯を流さない
排水口に熱湯を流すのはNGです。一部の排水管には塩化ビニル管が使われていて、熱で変形する場合があります。排水管が変形すると、最悪の場合は排水管の交換が必要です。費用もかかってしまいますので、熱湯を流すのは避けましょう。
排水口に流しても問題ないとされるお湯の温度は50度~60度です。しかし、メーカーによって耐熱温度は異なるので、なるべく冷ましてから流すようにしましょう。
ワイヤーブラシは排水管の奥まで入れない
ワイヤーブラシで排水管を掃除すると、汚れが取れて綺麗になります。しかし、排水管は複雑な形状をしており、奥のほうでブラシがつまってしまう可能性があるので奥まで入れるのは避けるのが無難です。
また、強くこすりすぎると排水管を傷つける可能性もあるので、無理やりこするのはやめましょう。
排水管を掃除する頻度の目安
排水管の汚れは外部から見えないため、どのくらい汚れているのかわかりづらいのがネックです。汚れ具合がわからないので、どれぐらいのペースで掃除をすれば良いのか判断できません。
ここでは、場所ごとに排水管を掃除する際の頻度を紹介します。
【キッチンの排水管】週に2~3回
キッチンの排水管は、市販の洗剤やブラシを使って週2~3回のペースで掃除するのがベストです。キッチンは水回りのなかでも汚れが溜まりやすい場所なので、こまめに掃除しましょう。
【洗面所・風呂の排水管】週に1~2回
洗面所やお風呂の排水管は、週に1~2回のペースで掃除するのがおすすめです。お風呂や洗面所は毎日使うので、石鹸カスや皮脂、髪の毛など汚れが溜まりやすくなっています。掃除するときは、排水口や排水管付近まで掃除し、ゴミ受けは毎日掃除するのがベターです。
【洗濯機の排水管】月に1回
洗濯機の排水管は、衣類から落ちた砂やホコリ、繊維や糸くず、皮脂汚れなどが流れ込むため、家族の人数が多いほど汚れが溜まるのが早い場所です。そのため、月1回のペースで定期的に掃除しましょう。
排水管が掃除しにくい場所にある場合は、無理のない範囲で年に1回は掃除するように意識したいですね。
【集合住宅(マンション・アパート)】1年に1回
集合住宅の場合、分譲マンションであれば定期的に高圧洗浄が行われている傾向にあります。一方、賃貸マンションなどは大家によってさまざまなので確認が必要です。
集合住宅では、共用部分の配管もあるのでメンテナンスを怠るとマンション・アパート全体に迷惑をかけるおそれがあります。
【一戸建て】1年に1回
一戸建ての排水管は、家族の人数や利用頻度、ライフスタイルによるので、清掃の頻度にこれといった決まりはありません。一戸建ての場合も1年に1度は全体のメンテナンスを兼ねて高圧洗浄をするのがおすすめです。定期的な掃除によって、水回りのトラブルで高額な修繕費を払う心配は少なくなります。
専門業者の排水管洗浄なら手軽で安心
排水管は排水を流すものなので、放っておくと汚れていくのは当然です。日頃の使い方を少し注意するだけで、トラブルの可能性を下げることは出来ますが、つまりや臭気などの発生は、使い方だけではなく器具や配管の経年劣化などでも起こることがあります。
排水管のトラブルを防ぐためには、定期的に掃除をして汚れを蓄積させないことが大切です。しかし、自分で排水管を洗浄できる範囲は、排水口付近のみと極めて限定的。排水マスまで洗浄しようと思うとかなりの重労働です。
そこで、目安として1年に一回程度は、業務用の高圧洗浄機で家中の排水管をすべてきれいにするのがおすすめです。クラシアンでは一戸建ての高圧洗浄が30,250円(税込)〜。つまりや臭いなど、排水管のトラブルが起きてからあわてて対応するのではなく、定期的に清掃して汚れの蓄積を予防しましょう。
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「排水口」と「排水溝」を混同し、誤用しているweb記事が多く見受けられます。「排水口」の意味は、排水が流れ込んでいく排水パイプの入り口。一方「排水溝」は、屋外に設置された溝型の排水経路です。金属製の格子状の蓋などで塞がれていることが多く、いわゆる「ドブ」と呼ばれているものが「排水溝」です。
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