キッチンの排水口が臭う...悪臭の原因と、すぐできる対応策・掃除・お手入れ-
キッチンの排水口が臭う...悪臭の原因と、すぐできる対応策・掃除・お手入れ-
【クラシアン】キッチンがなんだか臭い……と思ったら、なんとシンクの排水口から嫌な臭いが! もう洗い物も料理もする気にならない! 今すぐにでもなんとかしたい! でもそんな時こそ、ちょっとだけ落ちついて対処しましょう。チェックすべき箇所と対処方法をご紹介します。
- キッチン
- 排水口
- 臭い
クラシアン編集部
最終更新日:
記事公開日:
排水口の構造と悪臭の原因
シンク回りから、ものが腐ったような、あるいは下水のような臭いがする。そんな時は、まずどこから発生している臭いかチェックしましょう。臭いの原因箇所は、大きく分けて図の4カ所。ゴミ受けやワンのある「①排水トラップ回り」、排水が流れていく「②排水ホース」、床面にある「③排水ホースと塩ビ管の隙間」、そして屋外にある「④排水マス回り」です。
今すぐチェック! 原因別の対処法
次の項目をチェックし、当てはまるなら対応する対処法を試してください。自分でやることに少しでも不安を感じたら、プロにご相談ください。
1-1 排水口のフタやゴミ受けがヌルヌルしている
シンクからの水は、まず排水口のフタやゴミ受けに流れます。生ゴミをキャッチするためのネットを交換し忘れていないか、フタやゴミ受けが汚れていないか確認しましょう。一見きれいに見えても、触ってみてヌルヌルしていたら汚れている証拠です。
YES → 排水フタやゴミ受けの掃除
<対処法>
汚れが軽度なら、フタは台所用洗剤で洗います。ゴミ受けの汚れは油汚れと水アカの汚れが混在しているので、重曹とクエン酸を両方使って、歯ブラシでこすりながら汚れを落とします。
NO → 1-2へ
1-2 ワンが正しく付いていない、破損している
最近の排水口には、ゴミ受けの下にプラスチックの「ワン(椀)」があり、排水口から悪臭や害虫が入ってくるのを防いでいます。このワンがきちんと取り付けられていなかったり、長年の使用で劣化して破損していたりすると、下水管から嫌な臭いが上がってきます。
YES → ワンを正しく取り付ける
<対処法>
ワンは左に回すと外れ、右に回すとロックできます。ワンが外れたり、緩んだりしていないか確認してください。もしも破損していたら交換します。メーカーや型番をしっかり調べ、部品を手配しましょう。
NO → 1-3へ
1-3 「封水」が溜まっていない
ワンを外すと、排水口の中央にパイプが見えてきます。そのパイプの回りには水が溜まるようになっています。その水が封水で、ワンと対になって排水口から悪臭や害虫が入ってくるのを防いでいます。長い間水を使わないと、この封水が蒸発してなくなってしまいます。ごくまれに普通に使っていてもなくなることがありますが、もしも毎日水を流しているのに封水がない場合は、排水トラップが壊れているか、排水管つまり等による引き込みが発生している可能性もあります。
YES → 水を注ぐ/排水トラップを交換する
<対処法>
水が溜まるところに、水を注ぎます。それでもなくなるようなら、排水トラップの破損が考えられます。こうなると排水トラップごと交換する必要がありますが、DIYで行うことはおすすめできません。排水管詰まりなどの場合はクラシアンなどの水道工事業者に相談しましょう。
NO → 1-4へ
1-4 排水トラップが汚れている
ここまで来ると、排水トラップを構成しているフタ、ゴミ受け、ワンがばらばらになっていますね。すると、その汚れの程度も分かると思います。長年使用していると、排水トラップの内側も汚れてきます。見えない隙間に汚れが溜まり、臭いの原因になることがあります。
YES → フタやゴミ受け、ワンの清掃
<対処法>
分解自体はそれほど難しくありません。定期的に行うと効果的です。
- 排水口のフタとゴミ受けを外し、次にワンを左に回して外します。
- フタ、ゴミ受け、ワンに台所用洗剤を付け、使い古した歯ブラシなどで汚れを落とします。
- 排水トラップ全体も洗剤と歯ブラシできれいにしておきましょう。
- 終わったら水で洗い流し、パーツを元に戻して完了。
NO → ②へ
②排水ホースが汚れている
排水ホースも、長年の使用で油や食材カスが管内に蓄積して汚れます。その汚れが悪臭の原因になります。
YES → お湯で押し流す
<対処法>
「そう言えば最近、排水の流れが悪くなっていたかも」と思い当たる節がある場合、油汚れでつまりかけているのかもしれません。軽いつまりならタオルとお湯で対処できます。ただし、最近、固形物を流した可能性がある場合は厳禁です。原因物を排水管の奥に押し流してしまうと、トラブルの悪化につながります。
【必要なもの:フェイスタオルとお湯(60℃程度)】
- フタやゴミ受け、ワンなどを外し、排水口をフェイスタオルで塞ぎます。このとき絶対にタオルは流さないように注意しましょう。
- シンクに60℃程度のお湯を張ります。熱湯は排水ホースを傷めますので厳禁です。
- ある程度お湯が溜まったら排水口のフェイスタオルを引き抜き、お湯の勢いでつまりを一気に押し流します。
YES → 排水ホースの取り外し清掃
<対処法>
排水ホースを取り外して、つけ置き洗いなどをすれば、より徹底してお掃除できます。ただし、取り外しや取り付けは難度高めです。なお、前述のように排水ホースは扱いにくいので、取り扱いには注意してください。ハードルが高そうだと感じたら、プロにご相談ください。
NO → ③へ
③排水ホースと塩ビ管の間に隙間がある
排水トラップ回りも排水ホースもチェックしても臭いが気になる場合、排水ホースと床下の塩ビ管のジョイント部分が原因箇所の可能性があります。
それを確認するには、シンク下の収納部分を見てみましょう。通常、排水ホースが床面に入っていく部分には排水カバーが付けられています。排水カバーを外すと見えるのが、排水ホースと塩ビ管の連結部。この連結部に隙間があると、そこから悪臭が漏れてきます。
YES → 隙間を塞ぐ
<対処法>
悪臭が上ってくる隙間を塞げば解決です。
【必要なもの:防臭ゴム】
防臭ゴムを取り付けます。ホームセンターやネット通販で売っていますが、塩ビパイプの太さに合ったものを選ぶよう注意してください。
- 排水ホースから水を抜いておき、バケツや雑巾を用意し、排水管を塩ビパイプから静かに抜き取ります。集合住宅の場合、ここで水が漏れると階下に影響しますので十分ご注ください。
- 塩ビ管から外した排水ホースに、防臭ゴムを通します。
- もとのように排水ホースを塩ビ管に接続。塩ビ管側に防臭ゴムをかぶせます。
排水管側に取り付けるカバー式の防臭キャップもあります。
【必要なもの:配管用パテ】
塩ビ管の太さに合った防臭ゴムがない場合や、塩ビ管の太さが分からない場合は、隙間を配管用のパテで埋めても防臭できます。粘土のように混ぜて隙間を埋めるように貼り付けるだけなので、使い方も簡単です。
また、隙間補修用のビニールテープを巻き付ける方法もあります。
NO → 4-1へ
4-1排水マスが汚れている、溢れている
ここまで対処してまだ臭う場合は、排水マス回りになんらかのトラブルが生じている可能性があります。最も多いのは、排水マスやその先の排水管のつまりです。
YES → 排水マスの清掃
排水マスも定期清掃を怠ると油汚れなどが原因でつまりが起こる場所ですが、それ以外にも土砂が流れ込んだり木の根が入り込んだりしているケースもあります。つまりの原因を取り除き、トーラー(ワイヤ式排水管清掃機)を使用して掃除します。自分で行うにはかなり負担の大きな作業となります。
また、地震などで地形が変化して排水が流れなくなったり、逆流したりすることもあります。戸建ての場合はクラシアンなどの水道工事業者に相談しましょう。
NO → 4-2へ
4-2定期的に高圧洗浄していない
自分でできる掃除はした。排水トラップ回りや排水ホース、床面のジョイント部、排水マスにも見た限り異常はなかった……。そんな時は、高圧洗浄が有効かもしれません。長年にわたってこびりついた排水管の蓄積汚れは、なかなか落とせないのです。 マンションであれば、清掃業者が定期的に清掃を行っていることでしょう。戸建てでは、「家を建ててから一度もやっていない」というご家庭があるかもしれません。
YES → 業務用高圧洗浄機
<対処法>
洗車などに使用される家庭用の高圧洗浄機と違い、プロが使用する業務用の高圧洗浄機はハイパワーで排水管内に付着した汚れをこそげ落とします。
まとめ
キッチンの排水口からの悪臭の原因は、大きく分けて次の4つ。日頃から気を付けることで、悪臭を防いだり、臭いの程度を抑えたり、発生を遅らせたりできます。
1. 排水トラップ回りの汚れ
悪臭の原因は、食材カスや油。できるだけ流さないのが鉄則です。フライパンやお皿に付いた油汚れも、できる限りキッチンペーパーなどで拭き取ってから洗いましょう。また排水トラップ回りの掃除も基本。ちょっとした掃除なら台所用洗剤で十分です。週1回、排水トラップのパーツを分解して洗うと効果的です。
2. 排水ホースの内部の汚れ
内部の汚れは、重曹とクエン酸などで定期的に洗浄します。
3. 排水ホースと塩ビパイプの隙間
防臭キャップや防臭ゴムが劣化して破損していないか、時々確認してください。
4. 排水マス回りのトラブル
排水マスが汚れていたり、溢れたりしていないか、時々確認してください。
もちろん、どれだけこまめに掃除しても、どれだけ排水口にものを流さないように気を付けても、悪臭が発生することがあります。自分でできることをやってみても解消しない、どこで悪臭が発生しているのか分からない、自分の手には負えそうもないなどの場合は、事態を悪化させないためにも、水回りのプロへお問い合わせください。 クラシアンでは電話相談、出張費、水回り点検、お見積りはすべて無料です。お気軽にフリーダイヤルにお電話ください。
「排水口」と「排水溝」を混同し、誤用しているweb記事が多く見受けられます。「排水口」の意味は、排水が流れ込んでいく排水パイプの入り口。一方「排水溝」は、屋外に設置された溝型の排水経路です。金属製の格子状の蓋などで塞がれていることが多く、いわゆる「ドブ」と呼ばれているものが「排水溝」です。
※この記事に含まれるデータは、公開時点のものであり、価格やサービス内容が変更されている場合があります。詳しくは最新の情報をご確認ください。
※本サービスが提供する情報の具体的な利用に関しては、利用者の責任において行っていただくものとします。