マンションやビルで使われているポンプの種類と特徴
マンションやビルで使われているポンプの種類と特徴
今回の記事ではマンションやビルで使われている3種類のポンプ「揚水ポンプ」「加圧ポンプ」「増圧ポンプ」と給水方式の特徴について説明します。クラシアンは水回りのご依頼件数年間100万件以上の圧倒的な対応件数を記録しており業界No.1の対応実績!24時間受付365日対応で水回り・水道のトラブルを解決していますのでお困りの際は是非ご参考にしてください。
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クラシアン編集部
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給水方式は大きく分けて2種類
マンションやビルの給水設備は、その建物の規模・高さなどによって適した給水方式が異なります。
まずはマンションやビルの給水方式として直結給水方式と受水槽給水方式の二つをおさえておきましょう。
直結給水方式
一つ目、直結給水方式は受水槽を用いない給水方式です。
「受水槽」とは主に3階建以上のマンションやビルなど、大量の水を使用する建物に設置されている「水を貯めておく設備」です。
この受水槽を使用しない直結給水方式は一軒家に多く採用されており、ビルやマンションなどで採用する際には条例等に沿って慎重に運用する必要があります。
階数の上限があるだけでなく、水圧や口径といった様々な部分で制約があるので、直結給水方式を導入する際には工事費用がかかります。
場合によっては百万円を超える工事にもなってしまうので、ビルやマンションで採用する場合は基本的に受水槽式給水方式を採用するようにしましょう。
受水槽式給水方式
受水槽式給水方式では名前の通り、受水槽を用います。
基本的に受水槽は1階の陸上部分に設置されていますが、建物が古い場合には陸上と屋上共に設置されていることもあります。
直結給水方式と違い、多くの場合、ビルやマンションで採用されていることが多いです。
受水槽は管理や設置スペースが必要となり、置き場所によって更に細かく方式が分かれるので後述します。
ポンプの種類と給水方式
ここからはポンプの種類とより細かく分類された給水方式について見ていきましょう。
給水方式によって適したポンプも異なってくるため、ポンプの特性やどうしてその方式で扱われるのかについて紹介していきます。
揚水ポンプ(高架水槽給水方式)
屋上に高架水槽という受水槽を設置しているマンションやビルといった建物で使用されるのが揚水ポンプ。
水道管から受水槽に水を貯め、揚水ポンプで屋上に設置された高架タンク(高架水槽)に水を圧送し、自重で各水栓類に水を送ります。
屋上タンクの水が使われて一定量以下になると、自動的にスイッチが入る仕組になっています。
必要な時だけ作動しますので、他の給水方法と比較して電気代がかからないのが特徴です。
高低差を利用して給水するので、ポンプは水揚げだけに使われます。
メリット
高架水槽給水方式で使用される揚水ポンプの効率は100パーセント。
使用した水のみ汲み上げるので、電気代は後ほど紹介する加圧式よりも安くなります。
ポンプ故障時には高架水槽に貯留してある水が出るだけでなく、水道本管からの断水で、高架水槽が枯渇しても、下の受水槽の水が確保できているので安心です。
デメリット
高架水槽給水方式では貯留時間が長くなる関係上、次亜塩素酸の揮発等が起こります。
また、高架水槽が上に立つ関係上、建物の美観に少なからず影響があることにも注意しましょう。
受水槽や高架水槽には付き物ですが管理や清掃が必要であり、水槽劣化時にはメンテナンス等が必要になることも念頭に置いておきましょう。
加圧ポンプ(加圧給水方式)
加圧ポンプは加圧給水方式で用いられ、受水槽から直接各戸へ水を圧送するポンプです。
中規模のビルやマンションなどで使用されています。
陸上で使用するポンプと、水中で使えるものとがあります。
加圧給水を行っている建物では、水を高いところから落とすための高架水槽が必要ありません。
これまで高架水槽を使用していた建物でも、メンテナンスの軽減などを理由に加圧式へ切り替える場合もあります。
メリット
大きなメリットとして高架水槽が不要となります。
その結果、高架水槽の清掃、メンテナンス等が必要なくなるのは嬉しいポイントです。
また、高架水槽の貯留滞留時間がなくなり、高架水槽給水方式と比較して、次亜塩素酸の揮発が少なくなり、衛生の面でも優秀と言えます。
屋上に水槽を設置する必要がないため、建物の美観を保てる点も高評価です。
デメリット
高架水槽給水方式でも紹介しましたが、比較的電気代が高くなってしまう傾向にあります。
また、停電時はポンプ等が停止してしまうため、給水が困難になることにも注意しましょう。
増圧ポンプ(直結増圧給水方式)
貯水槽を使わず水道本管から引き込んだ水を加圧し給水するする直結増圧給水方式。
この給水方式で用いられるのが、給水管内の水圧を増すために使われる増圧ポンプです。
中規模のビルやマンションなどで採用されている給水方式で、近年増えてきています。
受水槽や高架水槽の設置スペースが不要で、水槽の清掃や管理負担が軽減されます。
メリット
受水槽、高架水槽の設置がなくなるため、土地が有効利用できます。
水槽で滞留しない分、次亜塩素酸の揮発等もなく、清潔な水の給水が可能なことも利点でしょう。
他にもメンテナンス等が不要なことに加え、水道圧力を利用する給水方式なのでポンプのランニングコストの低減、省エネが見込めます。
デメリット
天災でインフラ面が機能しなくなり、断水してしまった時に予備の水が全く用意できない点には注意が必要です。
また、直結給水方式で紹介した通り、条例によってビルやマンションなどでは直結増圧給水方式を適用できない地域もあります。
条例の内容によっては工事費用が高くなってしまうことも考えられるので、3階を超えるビルやマンションなどの場合は条例をよく確認するようにしてください。
揚水ポンプから加圧ポンプ(加圧切替方式)
加圧切替方式については高架水槽が故障・劣化した場合や、維持管理費の低減に採用される方式です。
揚水ポンプより給水加圧ポンプに変更することにより高架水槽が不要となります。
メリット
高架水槽が不要になるため、高架水槽の清掃、メンテナンス等は必要なくなります。
使用しなくなった高架水槽は撤去することも可能で、建物の美観に影響を与えないようにすることも可能です。
高架水槽に水を貯めることがなくなるので、次亜塩素酸の揮発が少なくなり衛生面も心配ありません。
また、受水槽をそのままにする場合は水道本管断水時、停電時などのトラブルが起きた場合、受水槽に貯留してある水を使用ことも可能です。
デメリット
加圧式の給水方式と同様に揚水式と比較すると電気代が高くなってしまう傾向にあります。
停電時にポンプ等が停止してしまうのですが、受水槽を生かす場合は水を貯めておける点が異なります。
そのほかのポンプ 排水ポンプ
ビルやマンションなどでは、給水ポンプだけではなく排水ポンプも採用されていることがあります。
生活排水や雨水などを下水道本管に排出するためのポンプです。
「汚水用ポンプ」と「雑排水用ポンプ」の2種類が代表的で小さなものであれば価格は5万~10万円程度、大きなものとなると給水ポンプと近い金額のものもあります。
排水ポンプの耐用年数は5年〜10年と短く、劣化に伴い取替が必要になります。
給水ポンプの寿命
ビルやマンションなどの給水ポンプの耐用年数は、約10~15年です。
マンション自体の大きさや普段の給水量、定期メンテナンスの有無などによって前後しますが、おおよその目安として覚えておくと良いでしょう。
マンションの中でも単身者向けの物件と、ファミリー世帯向けの物件では1日の水道利用料は大きく異なります。
水の使用量が多く、給水ポンプの運転頻度の高い物件のほうが、給水ポンプの故障リスクは高くなります。
定期的な点検を心がけ、故障が起きる前に整備することが重要です。
マンションで使われている給水ポンプが長持ちするように管理しましょう。
マンションで給水ポンプにトラブルが起きたら
ビルやマンションなどで使用される給水方式や給水ポンプの種類について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
現在、給水ポンプまわりでトラブルが起きている場合は耐用年数に近づいていないか確認してみてください。
また、故障していなくても耐用年数である10~15年が近づいている場合、住人のためにも早めの点検と交換が望ましいでしょう。
クラシアンでは、日常的に起きる水まわりのトラブルはもちろん、ビルやマンションなどに使用されているポンプの交換・修理といった専門的な施工についても取り扱っております。
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もし、現在ビルやマンションなどの給水ポンプに問題があってお悩みの場合、以下の記事を参考に交換/修理の検討を進めてみましょう。
マンションポンプのトラブルはクラシアンにお任せください!
マンションポンプのトラブルは断水や異音による騒音などを引き起こし、入居者からのクレームを誘ってしまう恐れがあります。
それだけではなく、マンション自体の価値も下げてしまうので、経年劣化や故障が起こる前に交換しましょう。
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